一般社団法人 日本フェムテックマイスター®協会(FMA)(東京都港区/代表理事 ふち いく子:以下、当協会)は、2025年11月3日(月・祝)にTokyo Innovation Base(TIB)にて、『第2回 日本フェムテックマイスター®協会 学術大会』を開催。
フェムテックやスポーツ分野に関心を持つ方など多くの方に会場参加およびアーカイブ配信にてご参加いただきました。第一線で活躍してきた女性アスリート4名が登壇し、スポーツ現場で培われた“心と体のケア”の知見を共有。さらには現役産婦人科医や鍼灸師など女性のヘルスケアの現場に携わる2名の方からの話を交え、フェムテックに関する知識や、フェムテックを活用したスタートアップについての講演も実施いたしました。

女性の体と心の変化に寄り添う学びの場 ― アスリートの知恵を未来に活かす
本学術大会では、女性アスリートの経験や医療・教育現場の知見を交えながら、心と体のケアを通じて子どもから大人までが健やかに過ごすための新たな視点が共有されました。
成長期の子どもたちが正しい体の知識を身につけることの大切さや、アスリートがセカンドキャリアとして活躍できる環境づくりについても意見が交わされました。スポーツを通じて得た知恵を次の世代へとつなぎ、女性の健康と未来を考える温かな学びの場となりました。
【講演1】「未来のアスリートを育てる力 -子どもの可能性を引き出す指導とサポート」
ゲスト:清澤 恵美子 氏/中川 真依 氏 リーフラス株式会社:佐藤 愛梨 氏
MC:代表理事 ふち いく子 氏

女性アスリートの清澤恵美子氏・中川真依氏、リーフラス株式会社の佐藤氏が登壇し、子どもたちの可能性を伸ばすための指導やサポートについて語り合いました。
清澤氏は「スキーのように環境づくりが難しい競技こそ、家庭や地域がきっかけをつくることが大切」と話し、中川氏は「男女問わず、子どもたちが自分の体を理解し、安心してスポーツに取り組める環境を整えたい」と語りました。佐藤氏からは、スポーツスクールでは技術力の向上だけでなく「自分で考え、行動する力を育むこと」を重視していることが紹介され、女性指導者の活躍推進や、フェムテックの正しい知識を広める取り組みについても意見が交わされました。
【講演2】「子どもに伝えたい“女性のからだ”の基礎知識」
プレゼンター:学術理事 宗田 聡 氏/理事 小平 真実 氏

子どもたちや保護者に知っておいてほしい「女性のからだの基礎知識」を、クイズ形式で楽しく学びました。 宗田医師からは、生理や女性ホルモンの基本的な仕組みをわかりやすく解説。「生理は一生のうち約450〜500回ある」「現代では出産回数の減少により、生理の回数が増えている」といったデータを交えながら、女性のからだと向き合うことの大切さを伝えました。
また、月経カップや吸収ショーツ、ナプキンなどを上手に組み合わせ、自分のライフスタイルに合った方法を選ぶ工夫についても紹介されました。
【講演3】「競技から社会へ ― 強みを活かすキャリアデザイン」
ゲスト:上野 眞奈美 氏/平山 沙織子 氏
MC:一般社団法人 日本フェムテックマイスター®協会 代表理事 ふち いく子 氏

上野氏は、家庭内でのフィジカルリテラシーの向上に触れ、「頭と心、人との関わり合いが大切。出産などで女性が孤独になりやすいが、そうした場面で人との関わり合いを持つ中で、フェムテックなどの情報を取り入れる機会を持つことが重要」と語りました。
平山氏は、「これからのフェムテックを活用しながら女性が活躍していくためには、まず自分自身が主人公になることが大切」とし、「自分が何をしたいのかを大切にしながら、人とのつながりを通じて応援者を増やしていくことが鍵。未来を見据えたキャリア形成を意識してほしい」とメッセージを送りました。ふち代表理事からは、スタートアップや企業での女性活躍支援の実例に加え、骨盤底筋トレーニングやEMSなどのフェムケア実践が紹介され、「まずは自分の体を知り、不足していることを理解することが第一歩。意識を少し変えるだけで、自信や美しさにつながる」とコメント。
それぞれの立場から、女性が自分の強みを生かし、人生やキャリアをより豊かにしていくためのヒントが共有され、参加者にとって多くの気づきを得られる場となりました。
【講演4】「更年期を“第二のスタートライン”に ーアスリートの知恵と東洋医学」
ゲスト:野口 美香 氏
プレゼンター:理事 船水 隆広 氏

本講演では、アスリートとして活躍してきた野口氏が、自身の経験をもとに女性のからだと心の変化に向き合う重要性を語りました。「現役時代は体型維持やパフォーマンスのために短期間で体重を落とすことも多く、生理不順や生理痛で悩むことがあっても、人や産婦人科に相談することは全くなかった」と振り返り、今だからこそ伝えたい“女性が自分の体と向き合うことの大切さ”を強調しました。
また、40代を迎えてからは、更年期によるめまいや動悸、イライラなどを感じることも増えたといい、日々のセルフケアを心がけながら心身の変化と向き合っていると話しました。
船水氏からは、耳つぼや手首のツボ、耳たぶのマッサージなど、自律神経を整え、腰痛や肩こり、生理痛をやわらげるセルフケア方法を実演。
女性の体の変化を前向きに受けとめ、「更年期を“第二のスタートライン”と捉えること」が大切であるとのメッセージが共有されました。
見て、触れて、試せる体験ブースが充実
メインスポンサーのリーフラス株式会社をはじめ、計11社にご協賛いただき、各社製品の展示や体験を実施。会場にはフェムテック関連の商品やマシンが並び、お土産にもフェムケアアイテムが勢ぞろいしました。参加者は実際に手に取って成分を確認したり、自身のカラダを計測するマシンを体験したりと、 「自分のカラダと向き合う」きっかけとなる新たな発見を得ていました。



協賛企業一覧
- リーフラス株式会社
- 株式会社プロラボホールディングス
- 伊藤超短波株式会社
- 株式会社KEAN Health
- Caddireat Innovation株式会社
- ダーマローラージャパン
- (株)ZWEI プロポーションづくりのダイアナ銀座
- ドクターウエルネス株式会社
- 株式会社Hands JAPAN
- Feminity arch
- 株式会社ミライズ
- 株式会社リベルタ
登壇者様一覧
- 上野 眞奈美 氏(元フリースタイル・スキーハーフパイプ選手/ソチオリンピックフリースタイルスキー・ハーフパイプ日本代表/一般社団法人 日本フェムテックマイスター®協会 評議員)
- 清澤 恵美子 氏(元アルペンスキー選手・スキー解説者)
- 中川 真依 氏(元飛び込み選手 Woman's ways 副代表)
- 野口 美香 氏(元レスリング選手 スポーツ文化人・タレント・モデル)
- 平山 沙織子 氏(Feminity arch WORKLOUNGE コミュニティーマネージャー)
- 宗田 聡 氏(広尾レディース 院長/日本フェムテックマイスター®協会 学術理事/医師)
- 船水 隆広 氏(学校法人呉竹学園臨床教育研究センター マネージャー/日本フェムテックマイスター®協会 理事/鍼灸師)
- ふち いく子 氏(株式会社マムプロジェクト代表取締役社長/日本フェムテックマイスター®協会 代表理事)
- 小平 真実 氏(日本フェムテックマイスター®協会 理事)
- 前村 美樹 氏(日本フェムテックマイスター®協会)
イベント概要
日程:2025年11月3日(月・祝)学術講演 14:00~16:30 / 懇親会 16:45~18:15
場所:Tokyo Innovation Base 1F SQUARE-1
東京都千代田区丸の内3丁目8-3
